House Rejects Bailout Package
Paulson案は否決されましたな。もちろん経済学的な正当性の問題が理由になったのではなく、既に逃げ勝ちしたハゲタカがいた金持ち金融機関のためにパンピーの金を使うのはケシカランという文脈で。なにより、あの法案はあまりに金融機関に偏りすぎの案だったので、民意を反映しにくく、それが致命傷になったと思う。
ただ、おそらく数週間後に議会に妥協的な案、つまり議員が有権者に対して説明可能な案、例えば、車のローンがこのままだとヤバイですよ、学費ローンがマズイですよ、クレジットカードのローンも調子悪くなりますよ、でもこの案ならそれらも救いますよ、なんて案が提出されるだろうから、そこで可決だろうな。
ということは、11月終わりくらいには今回の金融パニックのピークは過ぎるのかな?いやしかし、オリンピック後の中国の低調な景気の問題もあるし、そろそろ欧州の調子が悪くなってきているし、なんとも油断ができない市況である。これまでの一連の金融パニックについて、日本は今のところ対岸の嵐なので、スペクタクルな状況を結構冷静に観察できるのだけれど、そろそろ対岸の火の粉が飛んできそう。それについては、かなりビクビクしているというのが個人的な感覚だ。