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2007年 07月 21日
「日本で唯一のクオリティー・マガジンをめざし」ているところの、「オンリーワンの総合情報誌」FACTAを購読して一年経ったが、以前にも書いたように、スクープマガジンの域を全く脱していないのが悲しい。ただし、FACTA以外の雑誌については指摘する価値もないというのが日本の報道系・論壇系雑誌の現状であり、その意味では「オンリーワン」であるのは事実なのだが。
毎月のFACTAのコンテンツは大体こんな感じである:政界・財界・官界・学会の業界内幕ストーリー、知己のある政界・財界セレブを思いっきりヨイショする提灯記事、友達作家のユルーイ連載記事、現政権の欠点をヤタラとあげつらいそれで報道の義務を果たしたと勘違いしている記事、更には間違った知識に基づくIT/科学記事。そう、コンテンツが結構ビミョウである。 コンテンツもさることながら、根拠を軽んじる報道姿勢が記事全体を貫くのを見るにつけ、日本のメディアに絶望感を感じる。例えば2007年8月号の「中国レノボが地団駄 IBMの静かな撤退」という記事においても、それが顕著に表れている。記事の内容は、IBMからPC部門を買収したレノボであるが、シェアも収益も落ちていて、その挙げ句はIBMがレノボのステークフォルダーという立場から撤退している、というものである。記事の一番のポイントは、IBMがレノボから撤退することである。記事はその根拠を明確に示す義務があるのだが、FACTAの記事を見る限り、はっきりそういえるのかわからないのだ。記事には、IBMがレノボ株を今までに二回(490,000,000株、375,000,000株)売却したことに触れているが、それがレノボ株全体のどのくらいの量にあたり、現在IBMが全体に対してどれだけの量の株を所有しているのかという情報が全くないのだ。FACTAの記事では単にIBMがレノボ株を売却したのでレノボの株価が下がったことだけを根拠に、IBMが撤退しているとする、ワケのわからないロジックを使ってる。IBMの売却量が全体に占めるシェアを示さない限り、IBMが撤退しているかどうかなんて言えないはずだ。もちろんそれが知りたければ個人的にネットで調べればいいのだろうが、個人でも調べることが可能なレベルの調査さえしていないとするとかなり問題だ。一方で、調査をしているのに記述していないとすると、その報道姿勢に疑義を感じる。このように、どうもロジカルな思考に激しく欠けるのがビミョウすぎる。 また、編集長のブログを時々みるにつけ更にガッカリする。書いてあるエントリは、FACTA本誌のお蔵出しか、政財官学界セレブとの交流か、スクープ予告か、スクープ成功したことを自慢するエントリか、故事来歴の蘊蓄で、これがパーソナルブログでなく、「日本で唯一のクオリティー・マガジンをめざし」ている雑誌のオフィシャル編集長ブログかといわれると、うーんと悩んでしまう。このレベルのエントリを書き散らしても、ブランド構築には負の効果しか与えないから、パーソナルブログにするか、止めたほうがいいと思う。そして、編集室のブログにして、編集員が本誌からこぼれるような内容のエントリをできる限り継続的に掲載し続けるようにすればいい。そう、Economist誌のFree exchangeみたいに。 「お手本はロンドン・エコノミスト誌」という宣伝文句に惹起されて購読を決めただけに、そのレベルに永遠に達することができないくらいの低レベルクォリティに非常に不満である。
by yutakashino
| 2007-07-21 11:15
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