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2007年 06月 09日
ここ3, 4年くらいだろうか、システムインテグレーションの現場に、中途半端なIT知識を振り回すだけの若いシステムエンジニアモドキが、大量発生しているように見受けられるのだ。大体年頃は20代後半から30代前半くらいで、特徴は文脈にかかわらず、ビジネスIT用語の略語、例えばSaaS,EAI,ESB,SOA,EAI等を乱発したり、意味無くUMLのクラス図だとか、シーケンス図をお客の前で書き始めたりする。それでいて、細かい実装レベルの話や、コーディングレベルの話になると、「それについては、社内調整が必要なので、弊社で検討して、後日ご回答申し上げます」となる。個人的な偏見にすぎないのだろうが、どうもJ2EEをやっている中小のSIerに多い気がする(あ、確かにJavaへの偏見バリバリだな…)。
この間も、顧客のシステムを某システムと相互接続する際に、某システム側のエンジニアと打ち合わせしたときがこの典型例だった。28歳くらいのエンジニアは、30分以上遅れて登場した挙げく、突然シーケンス図をホワイトボード一杯に書き出し、自分のシステムの説明を始める。こちらとしては、この時点で相手の知能が猿並であることを悟るとともに、プロジェクトに強烈なリスクを抱え込んだことを後悔する。あのさ、システム同士は非同期でSOAPを用いて疎で繋ぐだけだから、APIの話をするだけだろ、なんでシーケンス図なんて書く必要あるの?その後は、「わが社の構築したシステムはJBossのESBだから、APIとしてはどうたら…」が始まる。あのさ、Web APIなんだから君のところのESBウンタラなんて関係ないだろ。それで最後は、これだ。「仕様の記述はUML 1.3ですか。それともBPELですか」。おまえ、もういらねえ。 なぜ、このようなSEモドキが発生しているのか?どうもその原因は@ITを始めとするWeb系ITメディアと、毎月大量に刊行されるSE向けのムック本にあるような気がしてならない。これらのメディアは、ビジネスIT用語やUML等のシステム記述手法、各種フレームワークの最新情報、そして流行用語などの、IT分野で流行しているあまりに大量の情報を、若いエンジニアに提供するので、若い人が浮ついてしまうのだ。そして、若い人が大量の情報に踊らされてしまい、もっと基礎的な、コーディングやテストといった、システムインテグレーションの実装にまつわるガチな部分を、疎かにしてしまうためだろう、と思っている。そして、@IT仕込みのニワカJ2EE/UMLで表面を固めた若いSEモドキは、流行IT用語で社内のオヤジを煙にまき、社外に害悪を振りまいているのが、よく目につく光景なのではないか。 もちろん、J2EEやビジネスIT用語やUML自体が悪い訳ではないんですよ。そうではなく、それらを若者に覚させる適齢っていうのがあるんじゃないか、というのがココでの主張である。そう、こういった若いSEモドキを目にするにつけ、いつも思い浮かぶのは、プラトンの「国家」の次の一節だ。 …言論の取得に着手させるにあたっては、あらゆる用心と警戒が必要なのではないだろうか… これは、弁論術(詭弁術)をあまり若い時に身につけさせると、遊技のために面白半分で「子犬のように」歓んでそのテクニックを使い回すだけで、真実を知ることから遠くなっていくものだから、若者には弁論術を身につけさせてはいけない、とするものだ。 上記のプラトンの「国家」における議論と同じように、ビジネスIT用語やUMLなどの「ジジイの詭弁術」を、若い人間に覚えさせてはいけないと思うのだ。そんな暇があれば、コーディングやテストという実装技術をキチンと覚えさせる環境を整えることが、キチンとした大人の仕事だろうと思う。
by yutakashino
| 2007-06-09 20:52
| IT
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