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2007年 04月 30日
あの問題の「消費期限切れ原料を使用した」とされた不二家の最終報告書である。不謹慎ではあるが、ものすごく面白い。
なんと、「消費期限切れ原料を使用した」かどうかの事実は物証としてないのだ。「消費期限切れ原料を使用した」とあるのは、不二家が外注した戦略コンサルの顧客提案書の中だけなのだ。対策会による詳細な原因調査でも、「消費期限切れ原料を使用した」ことを確認できなかったし、百歩譲って「賞味期限切れ原料を消費した」可能性があったかもしれないが、それでも品質に問題がある証拠は一切なく、品質保証も正常に働いていたのだ。ただ、賞味切れ原料が残っていた記録はあるが、その原料を破棄した記録がないことから、戦略コンサルが「消費期限切れ原料を使用した」と勝手に推定し、センセーショナルな言い回しの報告書を顧客(不二家)に提示し、それが外部のチェーン店に「なぜか」FAXされ、そしてマスコミにリークされ、その後の大騒ぎに発展したのだ。 でも、事実と違うのに、なんで会社がつぶれる寸前までにいったんだ、というと、事態に関わったステークフォルダの素質に問題があったのだ。つまり、うまいタイミングで、ビミョウな素養をもつステークフォルダが組み合わさった結果が、例の「不二家」事件であるようなのだ。 当該能力に欠けるマネジメント層:生産管理のコンプライアンス性を軽視し、事後的に当該能力の欠けていると推定できる戦略コンサルに組織改革を丸投げし、危機管理対応でもパニックに陥ってしまった。下品に煽る戦略コンサル:2億円のコンサル案件(なんと8名、40週のコンサルで2億円だ。1日あたり100万円。12.5万円/人日である。)の報告書で、センセーショナルな言い回しとグラフィックを用い、事実を確認しないまま煽りの報告書を提出したことが、結局は不二家を破滅寸前までに追いやった。「消費」と「賞味」を混同し、ネズミの死骸写真がある赤を基調とする報告書だけで、東証一部上場企業を破滅の縁まで追い込むとは、噂に違わず、文字通りの破壊的なテクをお持ちのようである。暴走権力としてのマスコミ:「消費期限」と「賞味期限」や「大腸菌」と「大腸菌群」を混同するように、論理的素養を欠き、水に落ちた犬を叩くだけのバッシング集団と成り下がり、果ては「朝ズバッ」の捏造報道まで引き起こすような非論理的で非倫理的な権力集団である。そしてこれらに加えて、他人の不幸を喜ぶ扇情的な大衆がいる。 生産管理として原料の使用記録をきちんと取っていれば、前社長が当該戦略コンサルを雇わなければ、戦略コンサルが煽らなければ、戦略コンサルのバカ報告書が流出しなければ、マスコミが論理的であれば、経営陣がマスコミへの対応にパニくらず、危機管理対応をきちんとやっていれば、事件自体がおこらなかったのだ。つまり、これはジェームズ・リーズンが「組織事故」で、いみじくも述べているように、 組織事故が発生するための必要条件は、階層的な構造をもった防護上の穴が偶然に重なりあうことであり、その結果潜在的な危険が顕在化して人間や資産に損害をもたらす。このように防護の穴が偶然に一列に並んでしまうのは防護層がたくさんあり、また穴も動き回るために、非常にまれである。 のだが、それが起きたのだ。しかも、健康被害という実際の事故はおろか、バッシングが起きた原因とされた「消費期限切れ原料を使用した」という事実がないにも関わらずだ。このことは、次のことを想起させる。ブッシュ・ジュニアと仲間たちが大量破壊兵器を根拠にイラクに攻め入ったことと、マスコミ各社が「消費期限切れ原料を使用した」ことを根拠に不二家をバッシングしたことと、同型の現象なのではないか?大量破壊兵器も存在していないし、「消費期限切れ原料を使用した」事実もない。もし同型の現象だとすると、マスコミは前者は批判するのだが、じゃあ、自分たちが引き起こした後者の事態を批判する能力はあるのだろうか?
by yutakashino
| 2007-04-30 00:28
| Business
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