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2006年 09月 23日
先日のエントリは、近年Pythonのテクノロジーリーダー的存在になってきた重要な会社がZope/PythonをあきらめJavaを選択したという、Zopeコミュニティにとってかなり大きなニュースであった。 その会社Nuxeoは、収益のほとんどを自社のCMSをベースにしたシステムインテグレーションから得ている。彼らの会社は大きな組織を相手にシステムインテグレーション開発をやっており、年々クライアントとなる会社の規模が大きくなっていき、それに伴いミッションクリティカルな要求度と扱うべきデータ量が大きくなっていたそうである。そのことから自社製品のCMSをZopeベースからJBossベースに転換し、自社の新規の開発リソースをJ2EEに振り向けるという戦略転換を行った。 たしかに、Zopeであってもその要求度やデータ量に耐えるように作りこむことはできる。しかし、デフォルトでそのような設計がされているとはいい難く、それを実現するためにはいろいろなtweakを施さなければならない。またクライアント向けシステムインテグレーションという事情から、クライアントごとにその要求が異なり、施すべきtweakも多様になるのだろう。tweakが多くなるということは、Zopeで開発するメリットを大幅にへらしてしまう。だから、ワザワザZopeでこのまま続けるよりも…というカンジだと思う。 それに対して、Java、とくにJBossなどのEJB実装は、tweakなどほどんどなくても最初からミッションクリティカルな業務に耐えられるようにつくられているし、それこそ数え切れない業務実績がある。いままでは開発効率が問題であったが、Eclipse、Maven、AOP、ホットデプロイ、そしてデザインパターンなど開発環境やメソッドの充実によりその欠点も克服されている。ハイアベイラビリティで開発のターンラウンドが小さい。しかも、開発者や外注の確保にも困らない。それならば、"Welcome to Java (J2EE) World!"となるのも当然なんだろう。 これはNuxeoが最初はJ2EEが狙わない、アベイラビリティのそれほど大きくないようなニッチなマーケットで勝負していたのに、そのクライアント規模が大きくなり、いつのまにかJ2EEの土俵で勝負するようになった必然の結果なのだろう。しかし、既存のカスタマーベースがあったとしても、ビックプレイヤーのヒシメクJ2EE市場で、新参者がJ2EEで勝負していくのはかなり大変ではないのか?もっというと、コンプライアンスの重要性が世界的に認知され、その対応が強く求められている昨今に、彼らのターゲットとするCMS市場においては、J2EE関連インテグレーション企業だけでない世界の超ビックカンパニーOracleやEMCやMicrosoftなどがプレイヤーになるのだ。これはかなりキッツイんじゃないですかね。つまり、Java (J2EE)を選択するということは、そういうことなのだ。 それに対して、Pythonというのはそういうハイアベイラビリティを最初から求めてはいけない。Pythonに期待するべきは「ハイクリエイティビティ」だ。Yahoo!やGoogle, ILMがそうであるように、bittorrentやZopeがそうであるように、新奇なアイディアをまず実現してみる、そのためのキャンバスであり粘土がPythonだ。しかもそれはただのプロトタイプに過ぎないのではなく、かなりの実用レベルまで耐えられる。その後スケールさせたかったり、アベイラビリティをあげたかったりしたら、関連するところをC++で書き直せばよい。まさにYahoo!やGoogleの方法だ。 だから、Pythonをシステムインテグレーションのツールとするよりも、自分のやりたいことを実現するツールとするほうが、圧倒的に理に適っている。つまり、お客向けではなく自分向けの道具、いわばゲリラの秘密兵器である。そしてそのような状況にビジネス環境を持っていかないと、Pythonの利点が生きてこないのだ。 チェ・ゲバラもいっているとおり、成長中のゲリラ軍は正規軍と同じ戦い方をしてはいけないのだ。そして一度攻撃したら「打撃はたえまなくあたえなければならない」のだ。精鋭だが少人数のチームが絶え間なく打撃を与えるのにJ2EEを使います?ありえないでしょ?だから、僕らはPythonなんですよ。
by yutakashino
| 2006-09-23 13:12
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