世の中で、よくリーダーシップというと、ビジョンを指し示すとか、夢を語るとか、フォロワーを生み出す魅力だとか、計画通りに組織を動かす術だとか、どちらかというと「リード」する要件が重要視されているカンジがする。
神戸大学の金井 寿宏さんのかなり分かりやすい良書である「
リーダーシップ入門 日経文庫」などを見ても、ビジョンだとか、フォロワーたちをあるターゲットに導くという「リード」要件が中心だ。
しかし、リーダーに必要なのはリードという要件よりも、むしろ最後までケツを持つとか、最後になっても絶対に逃げないということのほうが重要だと実感的に思う(いや、もちろん上記の本にそのことは書いてあります)。つまりフォローという要件だ。例えて言うならば、沈没しつつある船においても、船長は絶対に最後まで逃げないという矜持である。もっと例えると、キャッチャー・イン・ザ・ライのホールデン・コールフィールドの心境が必要なのではないか。これはリーダーシップというよりはフォローシップ(フォロワーシップだと追従者の心がけみたいな感じになってしまいよろしくない)というべきなのではないか。
組織におけるリーダーである以上、常にそのケツは持つべきだと思う。そして、能力的にも心情的にもケツがもてない場合は、すぐに別の人間にリーダーを譲るべきだと思う。それがリーダーとしての責務だと思うわけであります、ハイ。