Wall Street's bad dream
米国金融当局のあまりの一貫性のなさのために今も市場は疑心暗鬼で大揺れである。上記のThe Economistの記事は、この一連の危機においてはいよいよ一切の聖域がなくなってきたということを述べている。そこで今度は名門Morgan Stanleyだ。
そう、Morgan Stanleyがやばくなってきているのだ。金融当局が一貫した論理で助け船をだすわけでないことに加えて、パンピー商売のAIGを助けたことが引き金になり、B2B相手のMorgan Stanleyこそがヤバイのじゃないかということを市場が反応している。Morgan Stanleyの株価いま$20程度ですよ。これでMorgan Stanleyを助けたりするといよいよ市場は疑心暗鬼の渦に陥るし、助けないとするとそれもまた市場は大変な事態に陥るし、US金融当局は自らのアドホックな判断によって、引くに引けない状態を自分で作った感じである。不謹慎であるが、これはあまりにスペクタクルで目が離せない。この事態を世界でも有数の頭脳が集まるUS金融当局がどう捌くかを興奮しながら見守りたい。