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2008年 09月 17日
いやはや、マーケットは混乱の極みなのだが、竹森俊平さんの「資本主義は嫌いですか」を読んだ後に、そこで触れられているKansas City連銀の2005年シンポジウムのプロシーディングを眺めていると、本当に面白い!というか、竹森さんの本自体が上記のシンポジウムの"Financial Markets, Financial Fragility, and Central Banking"分科会についての、日本語による網羅的なレビューになっている。
竹森俊平さんの本にもあるけれど、Raghuram Rajanの以下のプロシーディングペーパーは、モロ今のCDSのデフォルト連鎖が起きるリスクを正確に予想したものである。これ、真面目に面白いですから。 Has Financial Development Made the World Riskier? 今や業績的に飛ぶ鳥を落とす勢いのスターになったRajanだそうだが、これだけ「予言」が当たればそれもわかる。そう、上記の論文は現在のサブプライム危機のメカニズムを予言したものだ。 また竹森さんの本で触れられていたRicardo Caballeroであるが、以下の論文が面白い。 Collective Risk Management in a Flight to Quality Episode 論文では、クレジットリスクを分散管理をしている環境を数学モデルとして設定する。この環境にリスク想定外の「ナイトの不確実性」が起きた場合、信用収縮がおき、流動性の逼迫が起きることを確率論的なゲーム理論で示し、それを改善するために必要な社会コストの見積と「最終の貸手」としての政府金融機関の重要性を実証している。この論文はまさに今の状況に対応するための対応レシピが提示されているのだ。 というわけで、以下の「最終の貸手」が関わったAIGについてのニュースに関する雑感である。 Whither AIG? The Economistのブログからだが、AIGはUS政府から巨額の融資を受けられて一息ついたのだが、その融資を受けた理由は誰もわからないということ。Lehmanと同じギャンブルをある意味Lehmanよりヒドクやっていたのに。一方で、NY Timesが言うようにもしもこの融資がなかったら今日にでも破産申請していたとのこと。 Fed Seems Close to Helping A.I.G. つまりこれはアレだな、金融機関の破綻した順番と一般ピーポーが被るだろうと直観するリスクエクスポージャーのイメージの大きさにより、US金融当局は救済と無視を決めているのだな、とも思いたくなる。 まずJP Morganに仲介してBearを助けたのは最初だからだ。次にFannie MaeとFreddie Macを国有化することで助けたのは、パンピーの巨額融資機関だからだ。潰すとイメージもそうだけれど、パンピーにモロ影響が出る。しかしだ、あまりに仏の顔を見せてばかりだとそろそろマズイというところに、B2B取引が’ほとんどで、誰も憐れまないような下品な振る舞いをしてきたLehmanがやってきたわけだ。つまりパンピーイメージでも明かな嫌われ者登場。これは順番からいってもイメージからいっても無視するポーズをとる恰好の獲物だ(ただ、Lehmanの持っている巨額CDS契約のカウンターパート問題はどうにかしなければならないだろう)。で、次にAIGだが、こいつもパンピー相手の保険会社だけにパンピーが被るリスクイメージが大きい。だから融資をして助けたのだ。そうパンピーが抱くイメージが大事なのだ。しかしなあ、こんなクライテリオンで救済・無視を決めて良いのか?という疑問が晴れないのはいうまでもない。
by yutakashino
| 2008-09-17 22:49
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