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2008年 04月 26日
![]() 現在読書中のNudgeはなかなか面白いのだ。 人間はホモ・エコノミクスでないので、合理的な選択を行い続けることはできない。そのような限界合理性をもつ人間であっても、できるだけ合理的に選択できるように工夫した環境を提示し、人間の行動が合理的になるようにお尻を押してやろう(つまり"Nudge"する)と主張している本なのである。そしてその工夫した環境設計を「選択アキテクチャー」("Choice Architecture")と名づけている。一昔前に認知心理学でいうアフォーダンスを建築デザインや工業デザインに応用することが流行ったが、それをもう少し行動経済学の文脈に引き直して、言葉を新しく作ったというカンジかな。 そのNudgeにでてくるアムステルダムのスキポール国際空港の小便器である。一見、なんてことのない便器にみえるのだが、よく見ると黒いシミが…。 ![]() 拡大してみると、結構リアルなハエの絵が便器に描かれてある。 これは、小便の飛沫対策のためのデザインで、男子のサガとしてソコに異物があれば必ず狙いを付けて打ち落とそうとする習性を利用したものだ。お陰でなんと飛沫被害の80%が減少したそうなのだ。 気になるのはハエの位置が中心より左側にあることなのだが、これはあれか、人類のほとんどは右曲がりだから左側を狙うようにすると飛び散る確率が減るという深謀遠慮のためか? まあとにかく、これが選択アーキテクチャーなのだ。 (via http://www.urinal.net/schiphol/) -- 追記 -- "architecture"のいい日本語訳がないのだ。最初は「設計」としたが、これは少し違う。次に「構造」や「構成」としたのだが、「構造」は複数の要素を内部に内包してそれらが連携している意味をもつし、「構成」は複数のものの組み合わせ方であるために、小便器に描かれたハエの絵などには使えないのだ。しかたないので「アーキテクチャー」 by yutakashino | 2008-04-26 18:50 | Misc
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