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2007年 10月 13日
メイントピックがあまりにトンデモさんなThe Black Swanであるが、メインでないマクラに結構ためになる話もあるのだ。
その一つにスケーラブルということについての小話がある。著者的な意図としては、フラクタル理論のスケーリング則を導出するためのマクラに使っているだけなのだが、この本の中でココこそが一番の価値だと僕は思う。こういう感じ:著者はウォートンの二年生のときに、就職先を探していた友達から就職するならスケーラブルな職業じゃなきゃいけない、なんてことを聞いたそうだ。著者としては職業差別意識をむき出しにされてムカついたが、その一面で真実をうまく言い表してあり、心に刻まれているという話。そこから、歯医者は歯医者が一人一人の患者を相手に治療しなきゃいけないからスケーラブルでない、ハリー・ポッターの作者は一つの作品を書くだけで数千万もの読者がえられるからスケーラブルだ、なんて話が続いていって、経済のグローバル化と共にスケーラブルな職業や事業のスケールする量が半端なくなってきて、スケーラビリティを考慮しないといけなくなってきたよ、と続く。 このスケーラビリティの重要性についての認識に関しては、僕自身もNassim Nicholas Talebに全く賛成である。おそらくスケーラビリティが重要になってきたのは、グローバライゼーションによって、影響するステークフォルダの人数と経済規模がかつてないほど大きくなってきたせいだろう。その中でスケーラビリティを確保することが大事になっていくことは、会社や組織を経営する人間が押さえるべき大変重要なポイントであるのはいうまでもない。 現在では、スケーラビリティを支えるツールも充実している。例えばWebやそれに関連する通信技術しかり、外注ロジスティクスシステムしかり、オープンソースを代表とするグローバルコミュニティしかりである。今後の事業者やプロジェクトマネージャーは、そういったスケーラブルなツールを使い、スケーラブルな設計をすることで、その事業やプロジェクトのスケーラビリティを確保することが必要だ。 ただし、創造的で面白いと思う成果を得るためには、問題は単にスケーラビリティだけではなく、ダイバーシティということを視野に入れなければならないだろうと思う。いかに多様な人材やアイディアをその事業やプロジェクトに導入できるか、そこが創造性のキモになる気がしている。 しかしまあ、そもそも日本人にとっては、スケーラビリティのない言語である日本語を使わざるを得なかったり、「ほぼ」単一民族かつモノトニックな考え方を強く持ちがちなヒューマンリソースを使ってどうよ、という根本的問題は生じざるをえないのだが…。というわけで、マジメに事業やプロジェクトを考えれば考えるほど、スケーラビリティやダイバーシティの欠如という点で、自分の子供の世代(つまりあと10年から15年くらい経つと)には、日本語の運用能力だけや日本国内限定の人間関係、ましてや「武士道精神」なるゲスな考えだけでは、どう考えてもかなり無理だなあと感じざる得ないのだ。 これはまさに「国家の貧禍苦」だよな。
by yutakashino
| 2007-10-13 19:49
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