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2007年 06月 02日
いまいろいろと忙しく、きちんとしたエントリを書く心の余裕が無かったりするわけなので、自分に近いよしなしごとの雑感などを。現在、自分の周りを見渡すと、自分の関わっている仕事や近くの仕事でも"World is Flat"だなあ、と強く感じる。
自分のキャリア的に、なんとはなしにUSの人間と関わる仕事を常にやってきたところから、日米二国間の心理的距離は近く、情報伝達や移動の障壁は少ないなという実感は持っていた。しかし、最近は米国だけではなく、その他の国にもそのような感じを受ける。 今やっているひとつの仕事は、ある会社の製品のリセールとカスタマイゼーションなのだが、この会社の経営者がイスラエルまたは南アフリカにいて、プログラマはロシアとカザフスタンである。彼らと打ち合わせするのはSkypeかiChat AVかJabberである。イスラエルに関しては、今いる会社の売却した別部門が、イスラエルの会社のPHP開発環境製品を扱っていたから、あまり珍しくはなかったが、なんといっても南アフリカ、ロシア、そしてカザフスタンである。南アフリカと聞いて思いつくイメージは、マンデラ大統領、アパルトヘイト、デ・ビアス社くらいだし、ロシアにしてもクレムリン、プーチン、赤の広場、バレエ、科学アカデミー、資源富豪というように、思いつくイメージは貧困そのものである。ましてやカザフスタンなんて核実験場と昨年流行ったBoratくらいしか思いつかない。でも、ちょっと調べると、旧ソ連諸国のプログラマのレベルとモチベーションは大変高いのがわかり、世界的ハッカーの供給源となりつつあるそうだ。そう、つい2年前くらい前を考えても、南アフリカやロシア、カザフスタンにいる人間と共に仕事をするなんて一切想像つかなかったが、現実的に彼らと仕事をしているのだ。 旧東側つながりでいうと、僕の後ろの席の若いのは、スロベニア語を学びにスロベニアに留学していたという変わり者で、おそらく日本一のスロベニア語使いだろう。彼に言わせれば、旧ユーゴを含めて東欧各国でもLinuxを初めとするオープンソースの普及により、高学歴の優秀なプログラマが増えていて、日本との給与水準の格差を利用したオフショアリングはリアルなことになっているそうだ。スロベニア語使いの彼の存在も"World is Flat"ではあるのだが、東欧へのオフショアリングなんてのが現実になっていることはまさに"World is Flat"だと思う。 自分の関わっている別のプロジェクトでも、ドイツ人の書いたものをローカライゼーションするなんてこともやっているし、3ヶ月前の講演会では、5週間程度の準備期間だけで、USからPaul Everitteに気軽にきてもらったし、関わりのあるオープンソースプロジェクトは当然のことながらマルチナショナルで、IRCチャットとSubversionを用いて開発が行われるのは当たり前になっている。まさに"World is Flat"は今ここにある事態になっている。 "World is Flat"になることが、良い面ばかりではないこともある。どうしようもないくらいデスっている某社の某プロジェクトで、実際にコーディングしているコーダーは曾孫受けの韓国人や中国人だ。日本人のやることは、謝ることとExcelをいじることだけであり、実際に動くモノは海外から出てくる。日本で徹夜をする影響がそのままリアルタイムかつダイレクトにプサンや杭州に波及する。世界が平坦化されたことによる、デスマーチの光速度伝達である。うーん…。 上記のような身近な体験に照らしてみると、"World is Flat"に反対/賛成だとか、グローバライゼーションの正しい姿は如何にあるべきか、なんて議論はもう通用しないと思う。だって、それは、避けられないことだし、実際に起きていることだからだ。重用なのは、実際に起きている事態に対して、どのように自分を適応させ、事態をうまく利用するか、というプラクティカルな態度であると思うのだ。
by yutakashino
| 2007-06-02 22:24
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