Analyzing Business Data with Excel
MS-Excelを使って、ビジネスデータを解析するためのノウハウを教えてくれる実践本。
とにかくピボットテーブルとソルバーの達人になれること請け合い。ピボットテーブルはこんなに奥が深かったんだ、と刮目した。ビジネスデータの分析でよく使う組み込み関数もキチンと説明してくれるし。
後半はVB Scriptまで踏み込んで、Excel上でDBを利用するビジネスアプリを構築する方法を紹介しているが、これはやり過ぎ。理由はUIの問題と、システムスケールの問題があり、どちらもExcelでは解決できないから。そう、繰り返し利用するビジネスアプリを作るには、ExcelのUIではムリでしょう。コマンドベースでなければ、バッチ処理だって難しい。ビジネスアプリのプラットフォームとしてExcelが致命傷なのは、機能拡張するときである。ボタンだとかテーブルだとかが煩雑で、ボタンの後ろにロジックを隠すのがExcelの設計なので、拡張性とメンテナンス性に欠けること甚だしい。また、Excelはあくまで個人ツールなために、Excel上のアプリを複数人で使うことが大変苦しい。簡単にExcelアプリの変更ができてしまうこと、複数人のトランザクションを考慮していないことがあるからだ。
後半の「ビジネスアプリ」話は無視して、前半のピボットテーブルとソルバーと組み込み関数の話だけに限定すれば、かなり秀逸なチュートリアルですね。