無印から
Moleskineクローンが発売されていた。価格は本家の半分以下の¥788円だ。うん、これは正しい方向だね。
思い起こせば、2000年ごろに良品計画の社長が「
無印は団塊ジュニアと心中する」といって、結婚出産を迎えた団塊ジュニアのライフステージにあわせ、商品バリエーションと店舗数を拡大していった。しかし、その肝心の団塊ジュニアが無印には無関心だったり、商品バリエーションの拡大によりオペレーションコストがかかりすぎて、心中どころか自殺する寸前までいった。
それが、最近無印良品は
ファッションセンターしまむらから低販管費+超効率サプライチェーンを学び、復活しつつある。無印良品が目指すシンプルオシャレなしまむら化は大歓迎だ。
もともと無印の真骨頂とは、世界的なロングセラー商品のアイディアを取り込み、「無印化」するコンピテンシーにあると思う。無印化とは、モノトーンを基調にしたシンプルなデザインを行い、素材も商品ストーリーの一つに取り込み、そしてアイディアのオリジネーターが販売する価格よりは低価格を実現するという三つの特徴をもつ商品化戦略である。そして、この無印化コンピテンシーにおいてSPAをやる意味があるのであって、ロングセラーが見えない新奇なアイディアを商品化することには向いてない組織だと思う。確かに
深澤直人の起用は面白いが、実は経営的にはかなり間違った判断だと思っていた。一消費者としても、斬新なデザインの無印商品なんて欲しくないし。
その意味でこのMoleskineの取り込みは正しい方向だと思う。