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2005年 09月 01日
逆説的な言い方だが、無能力であることは、無能力である能力を持っている。それもハンパない能力だ。
例えば、あるチームが期限までにあるタスクをこなさなければならないとしよう。民主的なチームならば、人数に応じてタスクのワークロードを等分配するだろう。しかし、そのチームには一人の無能がいる。彼にも平等なワークロードが課せられるが、無能力であるゆえ当然仕事をこなすことができない。しかし、チームとしては決められたタスクを期限まで仕上げるという至上目的がある。そこで、彼ら以外の人間が無能のタスクを負うことになるのだ。こういう状況において、誰が一番得をしたか。それは、チームにフリーライドしている無能であることに異論はないだろう。かくのように、無能はチームにフリーライドできるという能力をもつのだ。いわば、寄生の力だ。 でもでも、とあなたはこういうかもしれない。そんな無能はみんな一緒に仕事したくないだろうから、すぐにチームから排斥されますよ。排斥されなくても、すぐに上司が気付き対処してくれますよ、と。しかーし、現実はそんなにうまくないのだ。 まず、無能氏はなかなか無能であることが明らかにならない。大体において、チーム自体のワークロードがキツイと、誰もが自分のワークをこなすのに手一杯で他人なんかほとんど気にしていない。そして、無能氏のワークがまったく進んでいないと明らかになるのは、たいてい期限ギリギリになってからだ。そうなるとチームは大慌てで、なんとか無能氏のワークを片付けることで精一杯である。そして、なんとか期限に突っ込む。無能氏以外のだれもが、ヘトヘトになりながら。チームは何とか期限が間に合ったことにホッとし、無能氏については、タマタマ不得意なタスクにいきあたっただけだよ、ちょっと精神的に落ち込んでたんだな、なんて良い方向に解釈してそのときは終わる。そして、チームには次のタスクが課せられる。そのタスクにおいても、無能氏は本領発揮である。またチームとしてタスクを何とかこなした後に、チームのメンバーはあれと気付き始める。そんな繰り返しが三度か四度あって、やっとメンバーは確信する。ヤツは無能だと。しかしそんな頃には1年から1年半が過ぎてしまう。まさにジョージ・アカロフの「レモンの市場」を逆手にとって、閉じた組織には市場原理が働きにくいことを利用した、高度な情報の非対称性戦略である。 次に、上司は無能氏が無能であると気付いても、チームとして機能している限り、絶対に無能を放り投げない。上司の立場からすれば、人事で無能を証明するのは至難の業であるし、そのような手間をとるくらいなら、チーム内で解決するほうが楽だ。というわけで、さらに数年ほっておかれることになる。 しかし、こんなことが5年もたてば組織で完全に無能氏は浮いてしまう。無能氏は自分の能力(無能であるという)を棚上げし、人間関係に耐えられなくなり、別の場所に転職である。そして無能サイクルを繰り返すのだ。 どうです、無能であるというのは能力でしょ。でもいろいろビミョーな感じですよ。イロイロとね。
by yutakashino
| 2005-09-01 22:25
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