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2005年 04月 02日
ちょっと更新する暇がなくて時間が空いてしまった。そんなうちに、前前職の会社(某社)が倒産したようだ。
よくぞ今まで持ったというべきか、どうしてあのようないい加減なビジネス姿勢で、十数年も潰れなかったというべきか、いろいろ思うことはある。直接の倒産原因は銀行からの融資ストップであるが、やはり立ち行かなくなったのは、某社の経営者の行動からはかることができる「信頼」とビジネスが求める信頼の乖離が一番大きいかなと思う。 ビジネスは他者関係の集積のようなもので、主体を経営者とすると、出資者・融資者との関係、取引先との関係、社員との関係、さらには業界コミュニティとの関係など数々の他者関係のネットワークがあるわけだ。ビジネスは、その他者関係ネットワークの上に仕事を搬送することで、その仕事の付加価値を高め、付加価値の対価として収益を得ることだと単純化していいだろう。だから、ビジネスをキチンと行うには、付加価値を高めるためのネットワークを持つことが大事で、そしてネットワークが常に動作するようにメンテナンスを怠らないことが大事になってくる。つまり、経営者は自分のビジネスのネットワークに対してネットワーク管理者たるべき役割を担う。一般に通信ネットワークの信頼性とは、通信の安定的な提供、通信の疎通の確保、通信の秘密の保護などをいうが、これらを確保するためには、継続的な準備と監視と対応が必要である。これと同様に経営者は自分のビジネスのネットワークを常に監視し、メンテナンスを行う義務があり、そして一度事が起きたときは、すぐにその対処を行わなければならない。このようにしなければ容易に信頼を失う。 ビジネスのネットワークを信頼性のあるものとするには、たとえば、取引先との契約をきちんと結ぶと共に人間的な信頼関係を絶やさないように努力したり、社員が時間と要求どおりに仕事を終えるように仕事環境やモチベーションを整えたり、売り掛け先が支払いサイトをきちんと守るように会計管理をきちんとしたり、負債を期限どおりに返済できるように計画的に資金繰りを行ったりしなければならない。 某社の経営者はそれら一切の作業に大変ルースで、そのことにより社員はおろか、取引先との間に何度も、それこそ数え切れないほどトラブルを起こしていた。それでも十数年やってこれたのは、ニッチだが確実に需要があるところで商売をしてきたことと、優秀な技術者やアルバイトを低賃金で使うことで販管費を抑えていたことだろう。しかし、今回の倒産事例をみてみると、 取引先からの振込みが一日遅れる -> 融資元への返済期限を一日超過する - >融資元の信頼を失う -> 融資元からの融資ストップ -> 倒産 というように、一連の事象がすべてビジネスネットワークの信頼性の低さに関係している。たとえば、融資元との関係が信頼できるものであったなら、そして取引先との関係が信頼できるものであったならば、倒産はおきなかっただろう。ビジネスネットワークの信頼性なしには、ゴーイングコンサーンなビジネスにはならないということの典型的な例であろう。 しかし、問題の本質はこのような対外的な表面上の低信頼性だけでないところが根が深い。某社経営陣の長年にわたるビジネス慣行やビジネス姿勢、もっと言ってしまうと他者関係を正常に構築する能力の不全こそが倒産を引き起こしたと思う。他人をうらぎらない、嘘をつかない、できないことをできると言わない、他人の話を良く聞く、間違ったことをしたら謝罪し償う、などの基本的他者関係の構築に必要な能力が彼らにはなかったのだ。特にできないことをできると言ってしまったり、他人(顧客でさえも)の話を全く聞かないことが引き起こしたトラブルは頻度が多く甚大だった。 そういうわけで、某社の経営陣には生暖かい視線を送るしかないのだが、某社の優秀な社員の行く末には大変興味があるわけである。某社の倒産事例を他山の石とするとともに、是非とも僕のビジネスネットワークに彼らを入れるべく努力する次第であります、はい。
by yutakashino
| 2005-04-02 13:55
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